2013年6月20日木曜日

分解修理:沈胴ズミクロン 絞りの粘り修理2

 前回の続き。
絞り環のねじを外したのちに絞り羽押さえ環を外します。
押さえ環の両端にテープを張り付けて真上に引き抜きます。
押さえ環は真上に引き抜く必要がありますが、プライヤーやマイナスドライバーなどでこじり上げる、という方法も考えましたが傷を入れてしまう可能性があるのでこの方法になりました。
押さえ環の向きも記録に撮っておいたほうがいいかな。

 絞り羽。外して初めて正確に数えたました(笑)沈胴ズミクロンは10枚羽のようです。油で引っ付いていました。レンズ本体から取り外す時はピンセットを使いました。実はピンセットって、値段の高いやつはものすごく使いやすいものがある。細かい作業をする人はぜひぜひ検討を。
 ホントはベンジンがいいんだけれど、室内でベンジンを使うと臭いのでエタノールで脱脂。結局ベンジンを使うことにはなるんだけれども、それはまた今度。漬けておくだけでは油が取り切れるか分からないので、ピンセットでやんわり撹拌する。ただ、羽が曲がってしまったらそれでゲームセットなので慎重に作業。
 羽の洗浄後。クリーニングペーパーの上に置いて乾燥させます。絞り羽には向きがあります。組立作業のためには向きをそろえて置いたほうが良いです。また、羽の両端には短いピンがはえています。
 そのピンのふちは乾燥しにくいのでクリーニングペーパーでやんわりふき取る。曲げてしまわないようにやんわりやんわり…。きれいになったら組み立てていきます。
絞り羽をレンズ側にはめていく。この作業が一番神経を使う。ピンセットがしょぼいと作業がしんどい(^^;)6枚目までは順々に重ねていけばいいんだけれども、7~10枚目の羽は初めに置いた羽の下にはめ込まないといけないというウルトラC(とまでは言わないけど)難度の技が必要。この作業だけで20分くらいかかった(^^;)はじめて作業する人は一晩掛かってもおかしくない。ちなみに5cm、f1.5なレンズの絞り粘りの修理にはホントに一晩掛かりました…。

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